現在サラブレッドは年間7000~8000頭近くが日本で誕生します。(昔より少ないですが、近年上昇傾向にあります。)2018年度データ参照
そのうち約98%が北海道生まれというデータもあり、日本の馬といえば北海道という印象が強いと思います。
生まれる場所はご存知かと思いますが、サラブレッド達が生まれてからレース出走にこぎ着けるまでのストーリーはなかなか知る機会はないのではないでしょうか?
競馬が好きで馬を見る機会がある方、乗馬をやっていてサラブレッドに触れる機会のある方など、サラブレッドに興味がある方にはぜひ知っていただきたいコンテンツになっていますので、より一層馬の理解が増し、より馬を好きになっていただけると思います。
サラブレッドとは ~競走馬の生産から新馬戦レース出走まで~
①すべてのサラブレッドは3頭の馬にたどり着く
サラブレッドはレースに出走し、速く走る為に品種改良された馬で、その歴史をたどると3頭の馬(牡馬)にたどり着きます。
競馬発祥の地はイギリスですが、17~18世紀に繁殖目的で東洋から輸入した牡馬は約200頭あまりと言われていますが、世代を重ねるうちにこれらの牡系子孫のほとんどが消滅してしまいました。
現在、世界中のサラブレッドでその直系子孫が残っているのが、ダーレー・アラビアン、ゴドルフィン・バルブ(ゴドルフィン・アラビアン)、バイアリー・タークを先祖とする3つの牡系統しかいません。
現在日本では、99.9%のサラブレッドがダーレー・アラビアンを先祖とする馬で、世界的に見ても99.0%がダーレー・アラビアンの子供たちなのです。
他2頭の血を復活させようと奮闘する馬主さんもいらっしゃいます。
②サラブレッドの一生 ~生産からレース出走までの道のり~
1.サラブレッドの生産(0歳または当歳)
ほとんどの牧場は繁殖牝馬(お母さん)だけを所有し、種牡馬(お父さん)を持っているJRAや大牧場に種付け料を払って子馬を産ませるシステムをとっています。
競争成績の良い両親をやみくもに配合させても良いサラブレッド生まれません。
血統に関しては細かな研究が日々行われながら各牧場は生産を行っています。
種付けはだいたい春から夏にかけて行われ、発情期(馬業界ではフケと言います)の牝馬を種牡馬の所へ連れていきます。
4頭に1頭は受胎せず、その中でも1割ほどが流産などで流れてしまうため種付けした約6~7割ほどしか生まれてこれない厳しい世界です。
馬関係者からしてみれば、生まれただけでも喜ばしい事なのです。
馬は受胎してから320日~340日で1頭の子馬を産み、だいたい翌年の5月あたりまでには生まれてきます。ですから、みんな誕生日が3月~5月に密集しますので誕生日パーティーが大忙しな時期となります。
生まれた瞬間に馬は0歳(当歳ともいいます)で、全員1月1日に一斉に一つずつ年をとります。
2.牧場での日々(0歳~1歳)
生後4~5ヶ月になると、母馬の後ばかり追いかけていたのが、他の子馬とじゃれあったり、追いかけっこをして遊ぶ様になります。
馬は群れをなす習性があるので、独りぼっちでいると寂しがります。
また、誇り高い動物でもあり、遊びの中でも勝ち負けをはっきりさせ、負けるとプライドが傷ついたりもします。
子馬たちも一つの社会を構築しながら、遊びの中で基礎体力と競争能力を身に着けていきます。
離乳が終わって11月頃からは『追い運動』が開始されます。簡単にラチ(柵)でコース作りそこを追って走らせ運動をします。
日によってスピードを変えながら、走る感覚を小さなときから教えていきます。
3.買い取られていく子馬たち(1歳~2歳)
- 庭先取引・・・馬主(調教師が仲立ちすることもある)と生産者が直接交渉し合って売買をします。
- 小分け・・・馬主が所有する繁殖牝馬を牧場に預けて、生まれた子馬を引き取るシステムです。牧場側は種付けにかかるリスクを減らします。
- セリ(オークション)・・・庭先取引と小分け以外の馬は、JRA公認の市場でセリにかけられます。1億数千万円で新馬がセリ落とされ話題になるのは、この経緯をたどって売られているからです。
- オーナーズブリーダー・・・サラブレッドの生産者(ブリーダー)でありながら、馬主(オーナー)でもあることをオーナーズブリーダーといいます。資本力のある牧場経営者が、種牡馬の所有・配合・生産・育成までをすべて一貫して行っています。現在、社台(シャダイ)ファームやノーザンファームなどが有名なオーナーズブリーダーです。
4.育成場での訓練(1歳~2歳)
鞍付け(背中に鞍をのせる)、ハミをかけて手綱をつけて人が乗ることにまずは慣れさせます。これを馴致(じゅんち)といい、すべてのサラブレッドにとって最初の訓練とります。
ですから、若くして乗馬クラブに来た馬たちも人を乗せる訓練は少なからず積んでいるので、乗用馬への再調教も競馬関係者の努力のおかげで、比較的安全に行えているわけです。
5.馬名がつけれる(1歳~2歳)
1歳の訓練を終えて、2歳を向かえる頃に馬名がつきます。
馬名登録にはいくつか決まりがあります。
- カタカナで9文字以内
- 商品名をつけてはいけない(広告NG)
- 紛らわしい馬名や著名人の名前、国名や県名などそのものはNG
などの決まりがあります。
ここで、変わった馬名をご紹介。
- ハンサムデイイヤツ
- キャロットスキー
- ブチコ(ダルメシアン模様の競走馬)
6.トレーニングセンターへ入厩(2歳~3歳)
育成場で基礎的なトレーニングを受けて後は、2歳の春から遅くとも秋までの時期にだいたいの馬が美浦(関東)・栗東(関西)いずれかのトレセンに入ります。
その受け入れ先は調教師が持っている厩舎の馬房となります。
最初は慣れさせるところから始まり、プールや坂路、芝やダート・ウッドチップのコースを走ら調教します。特にゲート調教が重要で、若い馬はスタートを覚えさせたり、ゲート自体に慣れさせたりしていきます。
ゲートは試験があり、この試験をパスしなければ競走馬としてのデビューを迎える事ができません。
こうして、デビューに向けて準備をしていくのです。
↓茨城県の美浦トレーニングセンターのご紹介です。
7.レース出走(2歳6月~3歳10月)
まる2年間にわたり訓練を行い、いよいよ2歳馬戦を迎えることになります。
最初の戦いは札幌・新潟・小倉などの夏のローカル場所です。
レースの3日前までには、ほとんどの馬が「追いきり」という実践さながらの強い調教を行い準備をしていきます。
調教師の方針で追い切りも強くしないでレース自体をトレーニングにさせる馬もいたりしますので、一概に調教のタイムが遅いからこの馬は勝てないと予想してしまうと痛い目をみます。
日頃の調教内容と比較的比べてどうなのかという比較が馬の調子を見るための大事な指標となります。
そして、デビューを果たした馬は3歳のクラシックレースに向けて、新たな道を歩み始るのです。
↓3歳クラシックレースについて書いた記事を貼っておきますので、見てみてください!
サラブレッドたちがどんな人生を歩んでいるのか、記事を読む前よりはイメージできたかと思います。
レースで勝つ前にも事前のトレーニングや馬としてやるべきことがたくさんあることが理解いただけたと思いますし、現在自身が応援している馬のストーリーを何となく知った状態で接してあげたり、観戦したりすることで楽しみも広がると思います。
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