「脚を使う意味や目的って何ですか?」
馬を前に進ませる・方向転換するということが真っ先に出てくると思います。
もちろん2つとも正解です!
ですが、脚を使う意味ってそれだけではないことをご存知でしょうか?
ということで、他いくつか知っているという方もいらっしゃると思いますが、今回は残り6つの意味を足して、
『全8種類の脚を使う意味・目的』について解説していきます。
最後に『脚を使う際のライダーが陥りやすい罠12チェック』もアップさせていただきますので、ぜひ最後まで読んでいただけると脚の理解が深まると思います♪
動きやすい脚もあれば、動きにくい脚、不思議なことに
精神を安定させてくれるような脚も存在する。
馬だからよくわかっていますね!
今回は馬の心も安らいだり、バランスのサポートもする
脚について紹介します♪
そもそも乗馬時に脚はどこにあるべき?
脚は鐙が自然と垂れる位置で鐙を履いて置いておくのが理想的です。
すなわち、お尻の真下に来るようにです。
鐙が短ければライダーの足が前にいかないように膝や股、足首の関節をしっかり曲げないといけません。
鐙が長ければ逆にこれらの関節はまっすぐにする必要があります。
脚を一生懸命うしろに引こうとする方もいらっしゃいますが、必ずしも理想的ではありません。
しかし、無理矢理うしろに脚をもっていくのではなく、股関節を柔らかく自由に解放した結果、脚がうしろに行くようにすることが正しいニュアンスです。
鞍に座る位置が後ろすぎても、脚が前に流れて『お尻が重たい』と言われる原因にもなります。
この場合も脚を後ろに引くことが解決策ではなく、鞍の前の方に座り直すことが正しい解決策になります。
ですから、脚とシートはとても密接な関係があります。
参考記事
馬に伝わりやすい脚(きゃく)の使い方 ~乗馬での脚による扶助が与えるメリット・デメリットとは~
鐙がずれる方必見!ついに公開!乗馬時に脚が安定する方法とは!?
脚を使う8つの意味・目的
①推進・前進気勢
ライダーの脚は前進を要求するもので、後躯からより大きなエネルギーを求めるものです。
脚のタイミングが正確であれば、脚による扶助の効果は最大になります。(ピンポイントのタイミングを探すのが難しければ、長めにギュウとふくらはぎを圧迫する。)
ですが、脚の扶助は使い続けるのは良くないです。
理由は、扶助への馬の反応が鈍くなり、ライダーも疲れるからです。
脚を使い馬が反応したら、次に扶助が必要になるまでは馬体の横に静かにおいておくだけで良いです。
脚による扶助は、馬の脇腹に息を吹きかける程度の軽さでも、本来は反応が得られると言われています。(お腹についたハエに気づけるくらいなので。)
強い脚扶助が必要と感じるときには、鞭で軽く合図を送ります。
反応が鈍い馬の場合は、脚扶助を強めれば強めるほどやる気をなくします。
自分の前に1人立ってもらい、前の人の左右どちらかの肋骨に軽く手を置き、いっしょに軽く走ります。
次に前の人の走りに合わせて、上に弾むタイミングで肋骨に置いた手でちょっとくすぐると、
前の人の走りが速くなります。(なんとなく想像できる思います。)
次に同じ状態から、上に弾むタイミングで、手にもっと力を入れるとほとんど上に飛び上がれなくなります。
これを脚に当てはめれば、脚の効果がどういうモノかがなんとなくイメージつくと思います。
②方向転換のサポート
ライダーの体が回転すれば脚は自然に同じ方向を向くはずです。
通常、方向転換では内方脚を腹帯の上に置き、外方脚は腹帯のやや後ろの定位置にいます。(馬は騎乗者の内方脚のまわりを歩こうとします。)
この外方脚は位置を変えていませんが自然と回転を支え、馬の後躯(馬のうしろ肢と腰)が外方にふくれるのをサポートします。
ですから、方向転換では内方脚で階段を一段降りる感覚が大切です。
参考記事
輪乗りのたった2つのコツ・やり方・意味を解説 ~乗馬・競馬で超重要運動を知る~
③騎手の安定性
これは良く聞く内容であるとは思いますが、ライダーはバランスで乗るのであって脚で挟みつけて安定させるものではありません。
とはいえ、シンプルに脚が馬の脇腹に接しているだけでも、騎手の姿勢はある程度安定を得られます。
④馬の体勢とバランス(セルフキャリッジ)
ライダーの脚は自然に馬体を包み、体の他の部分よりも広い面積が馬体と接しています。
脚はさりげなくそこにあり、後ろから踏み込むように静かに馬に求めることで、馬がライダーの体重を受けつつバランス維持することに大きな役割を果たします。
ですから、脚が離れると馬はバランスが崩れてしまいます。
トレーニングによって、馬はライダーの脚を感じることで項・首を柔らかくすることを覚えるのです。
馬のバランス(セルフキャリッジ)が改善し、脚によって良い体勢が作られ、軽い脚の扶助に敏感になれば、口も柔らかい状態を作れます。
参考記事
ハミ受けができない・難しいと感じる7つの理由とは!? ~これを読めば感覚が変わる~
乗馬のハミ受けが簡単に感じる方法とは!? 3分で分かる手綱の使い方
⑤細かな合図・横運動
脚を使えば、ライダーはほとんどのどんな種類のメッセージも馬に届けられます。
例えば、内方脚を置けば腹帯の上に置けば、「内方脚を軸に回転し輪乗り」、「肩を内へ」などのメッセージが送れます。
練習を積めば、脚を通してイメージを馬に届け、特定の肢を動かせるようになるのです。
参考記事
横運動(側方運動)が馬に与える効果と分かりやすいやり方とは!? ~8つのメリット・種類・騎乗しない練習方法~
肩を内へ(肩内)の見やすい・分かりやすいやり方 ~2蹄跡運動を理解しよう~
斜め横歩(ななめよこあし)とは!?~小学生にもわかる簡単なやり方・方法~
⑥そこにいること ~ひとりではないことを伝える~
脚をそっと馬の脇腹に置いておいてあげると、馬はライダーの存在を感じられます。
これはとても重要で、なぜかというと、脚の支えが無くなりライダーの存在を忘れてしまうと、馬は怖いと感じた時にまず反応し考えるのを後回しにする可能性が高まるからです。
脚がそこにあることで、「私がついているから大丈夫。ここは安全だよ。」と伝える事ができるのです。
⑦馬からのメッセージを聞く
静かで柔軟な脚は、馬からのメッセージにも受け取りやすい状態になります。
馬の体の固い所、やわらかい所、馬の肢がその瞬間どこにあるのかや、馬のリズム変化・動き・リラックスしているかどうかなどをライダーは脚で感じ取れます。
ですが、これらは脚が限りなく静かであるからこそ可能な事です。
例えば、テレビのニュースを流しながら本を読んでいたとすると、ニュースの内容はほとんど理解できないですよね。
乗馬でも、脚が絶えず何かをしている状態だと、馬のささやかな言葉をきくことなどできないのです。
⑧停止
停止と脚は相反するものだと思えて理解し難いと思います。
なぜかというと、最初の①で主に前進のために脚を使うと説明しているからです。
それでは、停止を求めるときにどのように脚を使えばよいのでしょうか?
意外かと思いますが、ライダーの脚は馬の動きを抑えるためにも使えます。(ピアッフェやパッサージュの様に高度な収縮が求められる運動で見られる様に。)
ライダーが停止を求めると、馬は抵抗するハミに向かって押し出される様に感じて、ハミに当たって止まります。
これは脚を密着させることで可能になります。
停止中は脚の接触をやや弱めますが、軽く折衝した状態を維持していないければいけません。
そうすれば、馬の注意も途切れずに、停止をしていてもエネルギーは失われずに次の行動に移りやすくなります。
車も赤信号のときにエンジンを切らないのと同様に、馬も停止時にエンジンを切らなければ再発進がスムーズに行えます。
経路で入場後に停止した後、発進に手こずってしまう方は知らないうちにアイドリングストップをしてしまっているのです。
エンジンを切らないための脚に注意をしてみてください。
ピアッフェ・パッサージュ参考動画紹介(※ノーヘルは良い子はマネしないでください)
乗馬時ライダーの陥りやすい罠とは ~脚を使うとき~
脚を使う際の注意点をご紹介させていただきます。
実際の修正のやり方や詳細に関しては、長くなるのでここでは省きます。
乗馬時に陥りやすい罠 ~脚を使うとき~
- 脚を使いすぎてしまう・常に使っている
- 脚を使わずに、手綱だけで誘導してしまう
- 脚で挟みこむ(馬をホールディングする)
- 鐙を踏みすぎている・踵を下げすぎている
- 踵を静かに下げるのではなく、踵が上がっている
- シートが後ろすぎる
- 脚を無理やり前に出している
- 必至になりすぎている
- 馬を全力で蹴っている ~初心者クラスを抜けると『蹴る』は馬を叱ることに近くなります~
- 必要な時に鞭や拍車を使って脚のサポートをしていない
- 脚が馬のメッセージに耳を傾けていない(合図を送るのみになっている)
- 脚が思いを表現できずに、同じ合図を繰り返している
以上が脚を使う際に陥りやすいコトですので、チェックリストとして覚えていただきたいと思います。
まとめ
◆そもそも乗馬時に脚はどこにあるべき?
- 脚は鐙が自然と垂れる位置で鐙を履いて置いておくのが理想的。(お尻の真下に来るように)
- 無理矢理うしろに脚をもっていくのではなく、股関節を柔らかく自由に解放した結果、脚がうしろに行くようにすることが正しいニュアンス。
良くある注意点
鞍に座る位置が後ろすぎても、脚が前に流れて『お尻が重たい』と言われる原因にもなります。
この場合も脚を後ろに引くことが解決策ではなく、鞍の前の方に座り直すことが正しい解決策になります。
ですから、脚とシートはとても密接な関係があります。
◆脚を使う8つの意味・目的
②方向転換のサポート
③騎手の安定性
④馬の体勢とバランス(セルフキャリッジ)
⑤細かな合図・横運動
⑥そこにいること ~ひとりではないことを伝える~
⑦馬からのメッセージを聞く
⑧停止
◆乗馬時ライダーの陥りやすい罠とは
乗馬時に陥りやすい罠 ~脚を使うとき~
- 脚を使いすぎてしまう・常に使っている
- 脚を使わずに、手綱だけで誘導してしまう
- 脚で挟みこむ(馬をホールディングする)
- 鐙を踏みすぎている・踵を下げすぎている
- 踵を静かに下げるのではなく、踵が上がっている
- シートが後ろすぎる
- 脚を無理やり前に出している
- 必至になりすぎている
- 馬を全力で蹴っている ~初心者クラスを抜けると『蹴る』は馬を叱ることに近くなります~
- 必要な時に鞭や拍車を使って脚のサポートをしていない
- 脚が馬のメッセージに耳を傾けていない(合図を送るのみになっている)
- 脚が思いを表現できずに、同じ合図を繰り返している
脚が重要なのは、みなさんご理解をいただいていると思います。
その中でも基本的でとても大切なことは『脚扶助は使いすぎても、使わなすぎてもいけない。』ということです。
ですが、すごく難しい感覚で馬によっても違いますし、同じ馬でもその日・その瞬間の状態によっても違います。
この感覚を磨くためには、実際に騎乗して試してみて誰よりも多く早く失敗パターンを経験することです。
例えば、山登りをするときも無数のルートがあり、険しい・遠回りな道もあればやさしい最短でいけるルートもあったとします。このやさいしい最短ルートが正解だとしたら、これを探すには険しい遠回りな道を早くたくさん登ってみて「この道は間違いだ。」と早く判断しすぐ戻れるスキルを磨くことが成功の道を最速で見つけるテクニックだと思います。
アメリカのシリコンバレーのスーパーエンジニアたちも「失敗をしない社員は評価0」です。
日本では失敗をしないように仕事をすることが評価になりますが、シリコンバレーに限らずヨーロッパでも「失敗しない人間はチャレンジしていない社員だ。」といい意味で失敗に寛容です。
新しいできないことにチャレンジすることは100%失敗するので、自分の失敗に対して『許し』を与えて最速で成長できるスキルを身につけていただきたいと思います。
私も自分自身ができないことに挑戦した失敗には『許し』を与えるチャレンジを現在していますし、今後も死ぬまでやるつもりです。
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