馬とのつきあいで一番重要なことがあるとしたら何だと思いますか?
それは『忍耐』です。
馬に対しても自分に対しても必要であり、自分で辛抱強くなったなと思ってもまたさらに忍耐が必要になることが多々あります。
ですから、馬と上手に付き合うには無限の忍耐が必要となるのです。
馬に乗っている時でいえば、「勝ちたい欲求」、「落馬しないこと」、「成果を出すこと」、「より高い障害を跳ぶこと」、「馬をコントロールすること」などに夢中になって我を忘れてしまいがちです。
忍耐を失うというのは感情に左右される1つの例ですので、無限の忍耐を身につけることは馬を極めるために重要な基礎の1つですので、今回のコンテンツでは『忍耐』の効果と身につけ方についてメインでお話しさせていただきます。
基本的でとても大切なことなので、忘れそうになった時にまた戻ってこられるように
今回ブログ記事として書かせていただきます!!
人間に精神面でリードしてもらえると、安心して走ることができる!
ぜひ、今回の内容をマスターしてもらえると私たちもうれしく思う!!
①乗馬に向いている人に必要なマインドとは ~乗馬における忍耐が与える効果6選~
乗馬における忍耐が与える効果6選
- 忍耐を身につけると、馬だけでなく自分に対してもやさしくなれます。
- 馬に不当にイライラしていることに気づくと、自分が本当に嫌なヤツのように感じてしまいます。
ですが辛抱強くなれれば、自分や馬、他人や人生に対してもポジティブになり、上達が早くなります。 - 忍耐を失う瞬間を馬に見せると、リーダー資質が欠如していると馬に証明してしまいます。
- イラつくと体は無意識に硬くなるので、バランスよく乗るのがより難しくなります。
- 忍耐を失うと適切な判断ができなくなります。
- 忍耐との関連で『エンドゲイニング』という言葉があります。
これは、人間の注意や願望が最終の結果のみに向けられるようになってしまい、そこに行きつくまでプロセスに十分に注意を払えなくなってしまう状態を言います。(普段でもよくあると思います。)
何としても成果を出したい欲求にとらわれるのではなく、「今、目の前にある仕事」に集中することでパフォーマンスが向上します。
②究極の忍耐力を身につけるための9個の心得
忍耐力とは生まれつきの性格のような先天的な面だけではなく、後天的に影響がある場合が多いです。
ですから、意識的にトレーニングを行い習慣にしていくことで、十分に強化したり強いメンタルやマインドを手に入れられます。
そうすることで、良い馬乗りだけでなく普段の習慣や人生が良い方向に変わっていくと思いますので、(すべて完璧ではないですが)私が実際にチャレンジしてきた、または今もチャレンジし続けている内容をご紹介させていただきます。
⑴無理をしない
馬も乗り手も問題なく対処でき、今ある時間や能力でできることを、まずは馬に求めるようにしていきます。
「無理かどうかをやらずにどう判断するの?」
「できることだけやって成長できるの?」
と感じたと思いますが、もちろん上達にはチャレンジも必要です。
ここでの最適解は、通常少しだけ要求しその結果に満足できるのであれば、もう少し要求するということです。
その日、その状況でその馬に要求する内容が安全かつ妥当または適切なのかを、冷静に判断する必要があります。
迷うのであれば、現状満足のいく結果ではないので間違いなくレベルを落とすべきです。
人馬ともに良い影響を与えるために基本ですが、忘れがちな重要なマインドです。
⑵無限に時間があるかのように行動
何かものすごく時間がかかってしまっているときには、無限に時間があると思い込むことが大切です。
本当に時間がないと感じるのであれば、たいていのことは別の落ち着いてできる機会にやったほうが効率的にできることが多いと思います。みなさんもおそらくそんな経験をされていると思います。
乗り手が落ち着いて時間の余裕があることを馬は察知できるみたいで、時間の余裕がある時の方が一瞬でいうことを聞いてくれます。
逆の場合はとてつもなく非協力的になります。
いくらでも時間があるように振る舞う心の余裕がないのであれば、その時はそのチャレンジは止めたほうがお互いのためになります。(騎乗しないというのではなく、今日はその項目は止めておくというような発想です。)
⑶思いやりと粘り強さを持つ
常に馬よりも粘り強く、思いやりをもって接することで必ず応えてくれます。
私は現在子育てで、常にそのようなマインドでいられるようにチャレンジしています。(忘れそうになることもあります・・・)
仕事でも部下や後輩にこの感覚でいられることで、成長するはずです。できないときにはたぶん自分に思いやりと粘り強さが足りないんだなと思って、より高いレベルで接する努力をしています。
⑷できるだけ笑顔でいる
超重要項目です。
小学生や幼稚園でも習うようなとてもシンプルですが忘れがちなことです。
常に何かにイラついたり、人の悪いことばかりを見つけて指摘していると笑顔じゃなくなると思います。
笑顔で怒ったり、指摘するってまぁまぁ難しいと思いますし。
ですから、笑顔でいれば怒れないし、相手(馬や他人)の良いところに目がいきやすく相手の成長を促せます。
馬も人もですが、指摘されたり怒られて成長しているところはあまり見かけません。(体育会系では怒られた方がやる気がでるというユニークな方もいらっしゃいますが。)
でも、不思議なことに指摘や怒ることが教育だみたいな風習がまだ抜けきれていないのところもあるようです。
⑸自信をもつ・自信をつける
忍耐は自信を持つことで強くなります。
目標を達成する自信があればイライラする理由もほぼないと思います。(1年かかっても必ず上手くいくとわかっているのですから。)
他に例えとして次のようなことで自信を生むこともできます。
自信を生む要素
- スキルがある
- 小さな一つ一つの成功を認める(一喜一憂ではなく、一喜一喜)
- 自分の限界を認識いている(他人が決めた限界ではありません)
- フィジカル的能力を高める
- 自分の武器(能力)に見合うことだけを行う
etc…
⑹馬は人間とは違う・人間にはなれないことを受け入れる
馬にイライラする方はけっこういらっしゃいます。
馬が「わがままする」、「乗り手を困らせる」と思ってしまいがちですが、ほとんどは馬は馬のように行動しているだけです。
馬は自然に行動しているだけなので、その行動の原因を探すことだけにフォーカスすればイライラもしないです。
「わがまま」、「反応しない」という結果だけにフォーカスすると自分が不幸になるだけです。
馬は馬にしかなれないことを受け入れることがとても大切です。
⑺乗馬や馬をマスターするのは生涯かかることを受け入れる
上達の過程で必ず自分に『許し』をもつことが大切です。
その一つとして「馬に乗ることは生涯かかる」と自分に言い聞かせることがあります。
乗馬や馬術ではフィジカル、メンタル・アジリティ(精神的に柔軟で適応力があること)、情緒的バランス、知識、素早いレスポンスなどを身につけ、極めようと思えば膨大な時間が必要です。
どれだけ多くの騎乗したり・馬とつきあっていても学ぶことや気づきなどは山ほどあります。
オリンピック選手でも何年もかかっていることを自分に言い聞かせましょう。
忍耐強さはスキルや経験とは無関係だから、あとは自分がやるだけ!
⑻怒りは制御できなくなる前に止める手段を持っておく
「忍耐を失って得られるものが増えるでしょうか?」、「自制心を失って、馬や他人から尊敬されることがあるでしょうか?」
答えはどちらもノーです。
忍耐が自分の中からいなくなりそうになったら、一旦していることを止めて先ほどの問題を自分に問いかけます。
忍耐や自制心を取り戻せたら自分をほめてあげる・認めてあげるようにすると良いです。
⑼怖いと感じるほどレベルをあげない
人は危険や馬が怖いと感じた時に、馬に対する忍耐が消えてしまいます。
例えば、障害飛越に不安を感じたら、フラットワークや横木通過中心のトレーニングに戻るなど、1つ2つレベルを下げて騎乗するのも良いと思います。
馬にも自分にも寛容でいられることが重要です。
③怒りについて
馬に対して腹を立てても、まったく意味がありません。
そして、怒って恐怖で馬を調教してしまうと、その他の人には従わなかったり・本来の信頼関係で協力してくれているのではなく、ただやらされているだけになってしまいます。(普段ものすごくかわいがっていて、ホントにしつけないといけないときはありますので、その際は怒りではないので除きます。)
良く馬のトレーニングマニュアルで言われることがあります。
「怒りを抑えられない時があったり、抑えようとする意思のないという人は、馬の調教を誰かに任さなさい。そうでないと馬をダメにしてしまうでしょう。」
今回の記事をここまで読んでいただいた方は十分な理解はいただいけると思います。
まとめ
①乗馬に向いている人に必要なマインドとは ~乗馬における忍耐が与える効果6選~
⇒
乗馬における忍耐が与える効果6選
- 忍耐を身につけると、馬だけでなく自分に対してもやさしくなれます。
- 馬に不当にイライラしていることに気づくと、自分が本当に嫌なヤツのように感じてしまいます。
ですが辛抱強くなれれば、自分や馬、他人や人生に対してもポジティブになり、上達が早くなります。 - 忍耐を失う瞬間を馬に見せると、リーダー資質が欠如していると馬に証明してしまいます。
- イラつくと体は無意識に硬くなるので、バランスよく乗るのがより難しくなります。
- 忍耐を失うと適切な判断ができなくなります。
- 忍耐との関連で『エンドゲイニング』という言葉があります。
これは、人間の注意や願望が最終の結果のみに向けられるようになってしまい、そこに行きつくまでプロセスに十分に注意を払えなくなってしまう状態を言います。(普段でもよくあると思います。)
何としても成果を出したい欲求にとらわれるのではなく、「今、目の前にある仕事」に集中することでパフォーマンスが向上します。
②究極の忍耐力を身につけるための9個の心得
⇒
⑴無理をしない
⑵無限に時間があるかのように行動
⑶思いやりと粘り強さを持つ
⑷できるだけ笑顔でいる
⑸自信をもつ・自信をつける
⑹馬は人間とは違う・人間にはなれないことを受け入れる
⑺乗馬や馬をマスターするのは生涯かかることを受け入れる
⑻怒りは制御できなくなる前に止める手段を持っておく
⑼怖いと感じるほどレベルをあげな
③怒りについて
⇒良く馬のトレーニングマニュアルで言われることがあります。
「怒りを抑えられない時があったり、抑えようとする意思のないという人は、馬の調教を誰かに任さなさい。そうでないと馬をダメにしてしまうでしょう。」
今回は『乗馬に向いている人または馬乗りに必要なマインドとは ~忍耐と怒りの抑制~』についてお話しさせていただきました。心にグサグサくるようなこともあったと思いますが、それを受け入れることが学びだと私は考えます。
仮に今まで、できない部分があったとしてもこれから変えていけば良いわけで、できていなかったとしても自分を差し引いて「自分は向いていない」と思う必要はありません。
本当に向いていない人なら、変えようとも思わないはずですから。
私たちの前向きな行動を馬たちも願っているはずです。
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