斜め横歩(ななめよこあし)とは!?~小学生にもわかる簡単なやり方・方法~

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別名レッグイールディング

乗馬初心者の方はもちろんですが、ある程度乗馬経験のある方でも『ななめ横歩』ってワードはよく聞くけど、「実際なに?」「どうやってやるの?」「どういう動きが正しいの?」と疑問が多いと思います。

私も以前、指導者の講習会で「お客さんにななめ横歩を伝えるときに、どうやって説明しますか?」と問われたときに、感覚的にしか習得していなかったため全く満足のいく説明ができませんでした。
その時に、自分ではインプットしてちゃんと理解しているつもりではいましたが、アウトプットを正しく行い人に教えられないと正しい理解ではないことを学び、『人に教えることは、自分の学び』でもあることに気づかされた経験がありました。

そんな経験から、小学生でもわかるような説明を心がけ「アウトプットをすることを前提にインプットする」ことにチャレンジをしてきました。
今回の記事では、そんな説明に研究を重ねた内容となっており、『ななめ横歩』について理解が深まると思いますので最後までお付き合いいただけたらと思います!

斜め横歩(ななめよこあし)とは!?小学生にもわかる簡単なやり方・方法~

①ななめ横歩(レッグイールディング)とは

ななめ横歩とは 常歩・速歩などの運動時に、馬体を真っすぐ正面に向けたまま斜めに歩かせたり・走らせたりする運動をいいます。(右に斜めに行く場合は軽く左内方姿勢をとります。)

ですから、馬の内方両脚と外方両脚を交差させる運動であり、この脚の交差をさせることで馬の肢や腰・背中のストレッチ効果があります。

ななめ横歩のメインの目的は馬のストレッチともう1つありますが、③の『ななめ横歩が与える馬への効果』で説明させていただきます。

※『ななめ横歩(レッグイールディング)』を映像でチェック↓

②ななめ横歩のやり方とポイント

上の映像(0:11のところ)のように、中央線(馬場の短蹄跡の中央どおしを結ぶ線)上に入って、騎手から見て左方向へ『ななめ横歩』を行うとします。

騎手の意識としては馬の顔は真っすぐ正面へ向け、馬体は長蹄跡と平行にすることが絶対条件です。

ここを崩してしまうと、内方脚で馬体を押して横に動かす際に、馬の外方肩(今のパターンでいうと馬の左肩)だけが先行していってしまったり、腰が残るような動きが入るなど、馬の4肢を交差することなく斜めに進んでしまいます。

ですから、①で説明した目的が達成されなくなるため、この点を頭に残しておきながら次の手順で行ってください。

※短蹄跡:長方形の馬場の短い辺のこと。長い方を長蹄跡と言います。

【やり方】

1.中央線に入る前に半減却(ハーフホルト)を使い、馬に少し収縮を求める
⇒馬に踏ん張りやすい体勢を作ってもらうため。半減却が分からない方や確認したい方は記事を貼っておきますので、ご覧ください。

www.wagian.work

2.中央線に乗ったら、内方座骨側にやや体重をのせる
映像の様に左にななめ横歩をする場合は、右の座骨に体重をのせます。ご自分の右の肩だけを力を抜くように落とすと、右座骨に体重をのせやすいです。

3.内方に乗りながら、内方脚で馬体を押し前進運動・側方運動を要求する
前に真っすぐ進むためと、斜めに進むために脚を使うため、騎手の内方脚は馬の外方肩に向かって斜めに押す(圧迫)すると効果的です。2.と3.の順番を間違えると側方運動の要求ができないためご注意ください。

4.外方手綱で馬の頸・体の屈曲角度を調整する
⇒4.は最初に約束事をした『馬の顔は真っすぐ正面へ向け、馬体は長蹄跡と平行にする』を調整するために使う部分です。
3.と4.はほぼ同時に使って、内方脚の強さと外方手綱(拳)の強さのバランスを調整し、『ななめ横歩』の完成度を整えていきます。
※この時に内方手綱は緩まないけども、馬の頸から少し離れるように左拳を位置しておくと馬へのプレッシャーを軽減できます。

5.状態をキープするための調整をおこなう
⇒ここが重要です。3.と4.を調整しながら『斜め横歩』の状態をキープします。
内方脚による側方への要求が強くなりすぎてしまったら(遅くなり前にすすまなくなったら)、外方脚で馬体を軽くおさえて横へ流れる動きを支えることで馬を前に進ませることができます。
また、単純に前進気勢が弱まってきたらポンと脚を使って、再度ハーフホルト(半減却)を使って収縮し直してください。

※常歩でのななめ横歩もチェックしてみてください!

以上がやり方とポイントになります。
次にななめ横歩が与える馬への効果について説明していきます。

③ななめ横歩が与える馬への効果

馬に与える大きな効果は1つ目はストレッチ効果、2つ目はリラックス効果があります。

ストレッチ効果に関しては、何となく馬の動きを見ていれば想像つくと思いますが、脚を交差することで直線運動だけでは使わない筋肉や関節を動かすことできます。

これにより、馬の可動域が広がりよりしなやかな動きやダイナミックな動きを可能にします。以前、農耕馬や軍隊の馬も仕事効率のアップのためにトレーニングに取り入れていたそうです。

2つ目のリラックスに関しては、このような斜体扶助(内方脚の力を外方手綱で受ける)などの扶助に対して、最初は緊張や筋肉を固くする馬もいると思いますが、何度もやるうちに慣れてたり、理解をしてリラックスを手に入れ始めます。

すなわち脚扶助や、拳の扶助・騎座扶助などの合図に対して、馬が緊張せずにリラックスして運動することができるので、神経質や敏感な馬は特に高い効果を得られます。

※↓なぜ「ななめ横歩」が必要なのか!? ~馬術調教の8原則について~

参考記事

上手な騎手が馬に求める優先事項8選 ~馬術調教の8原則~

〖まとめ〗

①ななめ横歩(レッグイールディング)とは

⇒ななめ横歩とは 常歩・速歩などの運動時に、馬体を真っすぐ正面に向けたまま斜めに歩かせたり・走らせたりする運動をいいます。(馬の内方両脚と外方両脚を交差させる運動)

②ななめ横歩のやり方とポイント

⇒ 騎手の意識としては馬の顔は真っすぐ正面へ向け、馬体は長蹄跡と平行にすることが絶対条件です。
1.まず行う前の準備として、半減却(ハーフホルト)を使い、馬に少し収縮を求める。
2.行うライン上に乗ったら、内方座骨側にやや体重をのせる。
3.内方に乗りながら、内方脚で馬体を押し前進運動・側方運動を要求する
4.外方手綱で馬の頸・体の屈曲角度を調整する
5.状態をキープするための調整をおこなう

③ななめ横歩が与える馬への効果
⇒馬に与える大きな効果は1つ目はストレッチ効果、2つ目はリラックス効果があります。

今回はななめ横歩(レッグイールディング)について解説させていただきました。

馬の調教の中では、初期段階から少しずつ要求するもので、かなり有効な運動の1つです。

ぜひマスターして、運動の中に取り入れられるようにしていけば間違いなく上級ライセンス合格や競技入賞に近づくはずです。
「ななめ横歩なんて、上級レベルの内容でしょ?」と思うかもしれませんが、馬術調教の8段階の2段階目の『リラックス』ですでに推奨される運動です。(しかも、ハミ受けに直接つながる内容です。)

長い時間の運動維持が難しければ、毎日馬に1歩でも3歩でも取り入れてあげることが大切です。
やらなければ一生0ですし、少しずつの1の行動が、馬にも人にとっても大きな成長を与える日が早く来るはずです。

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